国内の主要都市に部支店を展開する証券会社「ばんせい証券」は、知名度こそ低いもののの100年以上の歴史を誇る老舗の証券会社です。投資信託や株だけでなく海外の高利回り債券も扱っており、資産形成プランの選択肢が豊富です。
一方で、行政処分歴があることも無視できません。
ばんせい証券のメリットやデメリット・過去起きた問題について、これから証券会社口座を開設してみたいという人へ解説します。
ばんせい証券の特徴
ばんせい証券は、顧客の資産運用に対して一対一で向き合う対面型証券会社です。豊富な知識と経験を持つスタッフによる投資アドバイス&コンサルティングサービスを強みとしています。
また、ばんせい証券独自の金融商品についての情報提供や、IPO新規公開株の案内など、投資上級者向けの珍しい投資案件の案内も実施しています。
ばんせい証券の主な取扱商品は次の通りです。
商品の種類 | 説明 |
---|---|
株式 | 国内株式のみならず、IPO新規上場株式の取引も可能です。 |
債券 | 円建ての債券だけでなく、外貨建て債券も各種取り扱っています。 |
REIT・ETF | REITは不動産投資信託、ETFは上場投資信託のことです。一般的な投資信託だけでなく、多彩な商品を取り扱っています。 |
投資信託 | 円建ての商品のみでも12種類と、豊富な投資信託を取り扱っています。 |
AAA評価の外国ゼロクーポン債もあり
ばんせい証券は、投資先が海外となる金融商品も豊富です。そのなかでも目玉と言えるのが、AAA評価の外国ゼロクーポン債です。
格付けは「ムーディーズ(Moody’s)」「スタンダード&プアーズ(Standard & Poors)」が行っています。投資に適しているのは格付け10段階中上位4段階(BBB~AAA)で、このうちAAA評価が最高とされています。
2019年4月現在、公式サイトTOPで大きくフィーチャーされているのが「メキシコペソ建ゼロクーポン債券(2027年3月13日満期)」です。
このメキシコペソ建ゼロクーポン債券は、売買単位は額面500,000メキシコペソ以上、額面100,000メキシコペソ単位です。500,000メキシコペソは日本円に直すと300万円程度です。最小単位が比較的高額なため、投資資金が潤沢な方向けの商品です。
口座維持管理料は無料
「口座維持管理料」とは、銀行や証券会社などに開設した口座を会社が維持・管理するためにかかるコストを顧客から徴収する手数料のことです。海外の金融機関では一般的な制度で、日本でもメガバンクを中心に「口座維持管理料の設定」に踏み切る機関が増えています。
ばんせい証券では、口座維持管理料はかかりません。口座開設後の取引有無にかかわらず、手数料を徴収されることはありません。安心してお金を預けておくことができます。
デメリット:過去に何件も不祥事を起こしている
ばんせい証券は100年以上の歴史を誇る会社ですが、これまでに何件も不祥事を起こしてきた過去があり、会社名を変更する等によって再出発を繰り返してきました。直近では、次のような不祥事がありました。
このような法令違反や行政処分もありましたが、ばんせい証券は企業体質を改善し、社名の変更も行って生き残ってきた証券会社です。
ばんせい証券の評判・口コミ
ばんせい証券が向いている人
高利回りかつ信用リスク評価が良好な投資商品を選びたい人には、ばんせい証券をおすすめできます。上述のとおり、ばんせい証券は多様な商品を扱っており、IPO新規上場株への投資や外国ゼロクーポン債への投資も行うことができます。
また、投資について専門知識のあるスタッフのコンサルティングを受けることができるのも魅力のひとつです。「自分に向いている投資商品を探す自信が無い」と不安に思う人は、マンツーマンでのサポートしてもらいながら資産ポートフォリオを組むことが出来ます。
取扱商品は購入可能な最小単位が数十万円程度と比較的高額なこともあるため、投資資金が潤沢な方にもおすすめできる証券会社です。
ばんせい証券が向かない人
ばんせい証券は対面によるコンサルティングサービスがあるため、取引にかかる手数料が割高です。インターネット証券会社などに比べると、その差は歴然としています。
自力で投資商品を選べる自信があり、コンサルティングサービスが不要な人にとっては、ばんせい証券の手数料の高さはデメリットになるでしょう。取引にかかる手数料に安さを求める人には、ばんせい証券は不向きと言えます。
ばんせい証券の口座開設方法
来店せずにばんせい証券の口座を開設するには、電話またはお問い合わせフォームにて口座開設書類を請求する必要があります。その後は郵送で書類のやり取りをするので、店舗に出向く必要はありません。
2019年4月現在、ばんせい証券の店舗は全国に6カ所(東京/京都/札幌/名古屋/大阪/福岡)あります。最寄りにお住まいのかたは、直接窓口で口座開設するのが最も早い方法です。
→店舗検索はこちら:公式サイト「支社・支店アクセス」
まとめ
ばんせい証券は多様な商品を取り扱っており、手厚いサポートを受けながら優良かつ珍しい海外投資商品も購入することができます。
一方で、過去には不祥事が複数発生しています。都度業務を改善して現在に至っていますが、信頼性を重視して証券会社を選ぶなら気になってしまうことでしょう。丁寧なコンサルティングサービスとマニアックな商品取扱いがある分、取引手数料が高くなってしまうのもネックです。まとまった投資用資金のない人・手数料重視の人には、ばんせい証券は不向きと言えるでしょう。
口座開設は電話やお問い合わせフォームから行うことができます。気になった人は、一度公式サイトをチェックしてみましょう。
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