大和証券の投資信託と評判まとめ!手数料や口座開設方法について徹底解説

証券会社

大和証券は五大証券会社と呼ばれる企業のひとつで、ネット取引専用口座も開設できる対面型証券会社です。グループ企業は上場投資信託(ETF)を多数運用しており、市場分析力の信頼性が高い企業です。

近年では少額投資家向けの投資信託にも力を入れており、使い道自由のポイントが貯まるファンドも登場しました。「新聞が無料で読める」という見逃せないメリットもあり、家計を節約したい人も必見ですよ。

大和証券でのオンライン取引を中心に、口座種類・特徴・取扱い商品を詳しく解説します。

→大和証券の公式サイトはこちら

大和証券の口座種類

大和証券の口座種類は「総合コース(店頭取引可)」と「ダイレクトコース(ネット取引専用)」の2種類が用意されており、ダイレクトコースなら格安の手数料で利用できます

SMBC日興証券の口座種類【比較】
口座種類 取引チャネル 口座の対象取引 概要
「ダイワ・コンサルティング」コース 店頭・インターネット 取扱い中の全取引 全国の支店窓口でアドバイスを受けながら取引できます。
「ダイワ・ダイレクト」コース 電話・インターネット ダイレクトコース対応取引のみ
※取引出来ないもの…ファンドラップ・SMA・投資信託の一部銘柄・新興国株・新株予約権付社債の一部銘柄
対面サポートは口座開設支店に限られ、オンライン取引対応商品しか売買できません。

株式売買手数料が店頭取引の30~70%の水準となり、1日定額コースも用意されています。

大和証券の特徴&メリット

そんな大和証券ですが、大手証券の中では比較的オンラインで様々なサービスを提供していますので、取扱のサービスから確認していきます。

大和証券では、以下のような金融商品が取引できます。

大和証券の取扱い商品
商品の種類 取扱い銘柄数・本数
国内株式
(現物/制度信用取引/一般信用取引/IPO/出来高加重平均取引/るいとう)
東証1・2部・マザーズ・JASDAQ
名証・福証・札証(全銘柄)
ETF・ETN・不動産REIT
外国株式
※新興国株のみ、ダイレクトコース取引不可
米国株(NYSE・ナスダック)
欧州株(13カ国)
中国株(香港・上海B)
新興国株(シンガポール・タイ・オーストラリア・南アフリカ)
海外ETF
投資信託 548
※ダイレクトコースは428本/うちノーロード383本外貨MMF・MRF
債券 個人向け国債
外貨建て債券(米ドル建/ユーロ建/ポンド建/カナダドル建/豪ドル建/NZドル建/メキシコペソ建/トルコリラ建/南アランド建)
FX(2種類) ダイワFX(11通貨ペア/レバレッジ25倍/最低1,000通貨から取引可)

くりっく365FX

その他商品 ファンドラップ・アドバンスラップ・SMA※ダイレクトコースは取引不可
円預金・外貨預金
年金・保険
有価証券担保ローン
iDeCo(個人型確定拠出年金)
日経225先物・オプション

投資信託のラインナップ

大和証券の投資信託は、グループ企業が運用する人気低コストファンド「iFreeシリーズ」を中心に約400種類まで絞り込まれています。

独占販売の「ダイワ・ノーロードシリーズ(インデックス型)」はダイレクトコース口座しか売買できません。同シリーズは、ETF(上場投資信託)を多数運用するグループ企業が投資判断を行っています。インデックス投資でも日本屈指のプロの腕を頼りたい人におすすめですよ。

「auスマートシリーズ」ならポイントが貯まる&使える

大和証券の投資信託「auスマートシリーズ」の魅力

2019年2月に設定されたばかりの投資信託「auスマートシリーズ」は、運用するだけでポイントが貯まります。運用額と銘柄ごとに毎月末0.04%~0.10%(※au回線契約者以外は0.02%~0.5%)のポイントが付与され、ショッピングや電話料金・再投資に使うことが出来ますよ。

信託報酬も魅力的です。バランス型・積極運用型のコストとしては最低水準にあたり、ポイントによる再投資と組み合わせれば、効果的な長期運用が期待できます。

大和証券の投資信託「auスマートシリーズ」の概要
ファンド名称 投資先 購入時手数料 信託報酬※ ポイント還元率
auスマート・ベーシック(安定) 国内債券65%・国内株式15%
先進国債権15%・先進国株式5%
0% 年0.2376%
(年0.378%)
0.04%(0.02%)
auスマート・ベーシック(安定成長) 国内債券50%・国内株式20%
先進国債権10%・先進国株式10%
新興国債権5%・新興国株式5%
0% 年0.2376%
(年0.378%)
0.04%(0.02%)
auスマート・プライム(成長) 国内債券※35%・国内株式25%
海外債権20%・海外株式20%
2.16% 年0.8856%
(年1.17288%~1.41993%)
0.10%(0.05%)
auスマート・プライム(高成長) 国内債券※20%・国内株式30%
海外債権15%・海外株式35%
2.16% 年0.8856%
(年1.31409%~1.56141%)
0.10%(0.05%)

※カッコ内は実質的にかかる信託報酬

積立投信は1,000円から

投資信託での積立設定は、最低購入金額1,000円から可能です。積立日も1日〜31日で任意の日付でオンラインからかんたんに設定できるため、積立の設定解約は非常にスムースに行うことができます。

紹介した「auスマートファンド」シリーズも積立に対応しています。気軽にお小遣い運用を始めてみたい人に嬉しいメリットですね。

「るいとう」でも積立できる

大和証券なら株で月々1万円から積立OK

引用:公式サイト(リンク

大和証券では、株で積み立てる「株式累積投資(るいとう/累投)」も取引できます。

累投なら銘柄ごとに金額指定(最低1万円から/1,000円単位)でコツコツ積み立てられますよ。取引所で定める単元数に達すると、一般的な株主と同じように「売却して差益を得る」「議決権や株主優待が付与される」という選択肢が生まれます。

■「るいとう」申し込みの流れ

(1)好きな銘柄を選ぶ
 大和証券が選定する約2,600銘柄の中から、自由に選択可能

(2)毎月の買付金額、買付日を決める
 毎月1万円から手軽に始められる

(3)入金方法を決める

(4)「るいとう」開始
 ・売却はいつでも可能
 ・配当金がもらえる
 ・単元株数に達した場合、総合口座に振替えが行なわれて自分の名義
  になる

最初からまとまった金額で株式に投資するのは少し不安、という方にとっては便利なサービスですね。

iDeCo(個人型確定拠出年金)を最低費用で運用できる

大和証券のiDeCoなら、必要最低限のコスト(初期費用2,777円+月額167円)で運用可能です証券会社に対する運営管理手数料は発生せず、実質利回りの向上が期待できます。

個人で積立する老齢年金の一種で、受取まで掛金を運用するのが特徴です。月々5,000円から(千円単位)とごく少額で運用でき、掛金・運用による利益がそれぞれ非課税となるため、節税効果も狙えます。

同規模企業として「野村證券」も最低費用でのiDeCo運用に対応していますが、掛金1万円以上もしくは残高100万円以上という制約付きです。

実質的に、大和証券=主要証券会社のなかで唯一iDeCo最安運用に対応している会社と言えます。

iDeCo取扱銘柄は20種類以上

大和証券のiDeCo取扱い銘柄は、厳選された22種類です。年齢層・目標・老後のイメージなど、多様な要望に答えられるラインナップです。

■大和証券のiDeCoラインナップ(2019年4月12日時点)

名称

DCダイワ・ワールドアセット(六つの羽/安定コース)
DCダイワ・ワールドアセット(六つの羽/6分散コース)
DCダイワ・ワールドアセット(六つの羽/成長コース)
あおぞらDC定期(1年)
DCダイワ日本株式インデックス
DCダイワ日本債券インデックス
DCダイワ外国株式インデックス
DCダイワ外国債券インデックス
ダイワつみたてインデックス日本株式
ダイワつみたてインデックス日本債券
ダイワつみたてインデックス外国株式
ダイワつみたてインデックス外国債券
DC・ダイワJ-REITオープン
DCダイワ・グローバルREITインデックスファン
フィデリティ・日本成長株・ファンド
ひふみ年金
大和住銀DC外国株式ファンド
ダイワ米国厳選株ファンドーイーグルアイーBコース(為替ヘッジなし)
UBS中国株式ファンド
ブラックロック・インド株ファンド
ダイワ・ロシア株ファンド
ダイワ・ブラジル株式ファンド

日経新聞が無料で読める

口座開設するだけで日経新聞が無料に引用:公式サイト(リンク

大和証券に口座開設しておくだけで、日本経済新聞(本誌)も含まれる「日経テレコン21」が無料で読めます。3ヵ月分の本誌バックナンバーや最新の調査データなど、通常契約だと月額8,400円もするメディアが見放題です。

投資予定がなくても、節約しながら最新のニュースをチェックする手段としておすすめします。

音声操作で投資情報がわかる「大和証券talk」

無料で用意されている情報ツールには、チャットで時間帯別の株式マーケット情報がわかる「大和証券株talk」もあります。情報はAIによって分析されており、専門家解説のものよりもスピーディに最新のチャートの動きを知ることが出来ますよ。

AmazonのスマートスピーカーAlexa(アレクサ)があれば、スキル設定しておくことで音声操作もできます。

【デメリット】口座連携サービスが弱い

大和証券では、グループ傘下の銀行である大和ネクスト銀行口座との連携で「プレミアムサービス」を適用できます。証券口座との間で振替が出来るほか、預かり資産残高(証券口座+預金口座)に応じてランクが決定し・優遇を受けられます。

【ランク別】大和証券「プレミアムサービス」の優遇内容比較
ランク名 ランク条件

(預かり資産残高)

優遇金利 IPO優遇

(チャンス回数=通常1回)

ポイントプログラム優遇 口座管理料の優遇 証券担保ローンの初回金利優遇
シルバー 1,000万円~

3,000万円未満

3回 × × ×
ゴールド 3,000万円~

5,000万円未満

5回
プラチナ 5,000万円以上 10回

表で紹介した通り、シルバーランクのメリットは優遇金利・IPO優遇の2項目しかありません。(※2019年現在、情勢の影響により優遇金利は未実施)

IPOに参加しない限り、少額投資家にとって口座連携のメリットは薄いと言わざるを得ません。

【デメリット】大和証券の各種手数料は高め

大和証券の最大のデメリットは、口座管理手数料がかかってしまうことです。

口座開設時、eメンバー(書類の電子交付サービス)の加入は必須です。まとまった資産がある人には、証券口座と同時に大和ネクスト銀行口座も開設して「プレミアムサービス」の適用を受けることをおすすめします。

大和証券の口座管理手数料(年額)
口座種類 通常 3年分一括前払い eメンバー お預かり資産優遇サービス

プレミアムサービス

国内株式

出資証券および優先出資証券

1,620円 3,888円 無料 無料
外国証券 3,240円 7,776円 3,240円 3,240円(条件を満たせば無料※)
株式累積投資(るいとう) 3,240円 3,240円 3,240円(条件を満たせば無料※)

※無料になる条件:預かり資産残高(大和ネクスト銀行との合計)が3,000万円以上

株の売買手数料(現物&信用)

取引頻度が高いほど気になる株式売買手数料も、新興の人気ネット証券と比べると割高です。

■現物取引の手数料

大和証券 SBI証券
1注文の約定代金 手数料 1日の約定代金合計額 手数料
最低手数料 1,080円 5万円まで 50円
10万円まで 90円
20万円まで 105円
50万円まで 1,863円 50万円まで 250円
100万円まで 3,726円 100万円まで 487円

■信用取引の手数料

大和証券 SBI証券
1注文の約定代金 手数料 1日の約定代金合計額 手数料
10万円まで 308円 10万円まで 90円
20万円まで 20万円まで 135円
50万円まで 50万円まで 180円
50万円以上 一律 515円 100万円まで 350円

大和証券の評判

大和証券は情報の質に定評がある分、手数料・優遇サービスの面では貧弱と評価されています。投資信託は本数が限られているため、他社と併用している人が目立ちます。

【いい評判】

  • 大手証券ならではの質の高い情報量
  • 日経新聞が無料で読める(家計節約の裏ワザとして使える)

【悪い評判】

  • 手数料が高すぎる(※口座維持費のかからない証券会社が多い)
  • 口座連携サービスが渋い(実質的に預入資産3,000万円以上からでないとメリットを享受できない)

大和ネクスト銀行との口座連携についても、IPO抽選優遇・ポイントプログラム優遇などは全て「預入資産3,000万円以上」なのがネックです。少額で運用を始めたい人にとっては、メリットが薄いと感じてしまうシステムです。

大和証券の口座開設方法

「ダイワ・コンサルティングコース」と「ダイワ・ダイレクトコース」で口座開設方法が異なります。

ダイレクトコースの開設なら、専用アプリを使ってマイナンバーをアップロード提出する方法がおすすめです。コンサルティングコース開設なら、資料請求して申込書を返送する方法をおすすめします。いずれも店頭手続きが最も早い方法ですが、平日の営業時間内に訪店しなければなりません。忙しい人には不向きです。

【コース別】大和証券の口座開設方法
コース名
郵送 店頭※ ネット※
ネットで申込書類を印刷 電話orネットで資料請求※
口座開設の最短日数 3日 1週間 即日 1日
「ダイワ・コンサルティング」コース × ×
「ダイワ・ダイレクト」コース

※電話で資料請求する場合…「大和証券コンタクトセンター」0120-010-101(平日8時~19時/土日祝9時~17時)

※大和証券の支店検索はこちら(リンク

※公式アプリ「大和証券マイナンバー登録アプリ(口座を持っていない人用)」(iOS/Android

まとめ

「富裕層向けの老舗証券」というイメージがつきまとう大和証券ですが、1,000円~1万円程度から始められる積立投信&株式積立(るいとう)も取り扱っています。

月々8,400円相当の新聞メディアが読めたり、スマートスピーカーを活用できる情報ツールがあるのも魅力的ですね。

【大和証券の特徴まとめ】

  • 投資信託&株で少額積立OK
  • ポイントが貯まる&使える投資信託「auスマートシリーズ」
  • 日経新聞が無料で読める
  • iDeCoを最低費用で運用できる(主要証券会社として独自のメリット)

一方で「手数料が高い(口座管理料がかかる)」「大和ネクスト銀行利用のメリットが薄い」というデメリットもあります。

eメンバー加入・投資信託の厳選運用など、うまく工夫をしながら利用する必要がある証券会社と評せます。

→大和証券の公式サイトはこちら

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