FFG証券は、福岡銀行の完全子会社として2012年に誕生した対面型証券会社です。
業界では比較的新しい会社でありながらネット取引に対応しており、レアな投資信託とも出会えますよ。ネット取引の売買手数料が割引されるため、対面型ならではの充実したサポート・実質利回りの両方でメリットを得たい人にもおすすめです。
FFG証券の特徴・取扱い商品や手数料・口座開設方法などを紹介します。
FFG証券の特徴(メリット&デメリット)
FFG証券での取扱いは国内金融資産が中心です。株式取引は上場中の全銘柄にに対応していますが、取引方法は3種類(現物/制度信用取引/IPO)に限られています。投資にある程度慣れてきた人には物足りなく感じますが、運用初心者にとっては「迷わずに済む」ラインナップと評価できます。
FFG証券の取扱い商品 | |
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取扱商品 | 取引の詳細(取扱い銘柄・取引市場・通貨ペアなど) |
国内株式 | 国内で上場する全銘柄
東京証券取引所 (1部・2部・マザーズ・JASDAQ) |
外国株式 | 取扱いなし |
投資信託 | 156件(うちノーロード28件) |
債権 | 個人向け国債のみ |
その他 | ファンドラップ(運用資金500万円~) |
専任担当者がコンサルティングしてくれるファンドラップの取扱いがあるため、九州地域でまとまった資金の運用に悩んでいる人にも適していますよ。
低コスト投信・ネット専用ファンドの取扱いあり
FFG証券の投資信託は、数こそ限られているものの低コストかつ他にはない独特のラインナップです。インデックス型ファンドで人気のeMAXISシリーズ・iTrustシリーズを揃えており、ネット証券では取扱いのない「Yjamプラス!」も取引可能です。
Yjamプラス!とは
AI技術に積極的な企業として知られるソフトバンクグループが運営する、ビッグデータを活用したアクティブ型投資信託です。
Yjamプラス!の運営では、ネット上にある様々な情報を人工知能が解析・判断しています。投資家心理に一定の指向性が現れることで起きる「市場のゆがみ(マーケットアノマリー)」を検出し、これから伸びる株・ある一定時期だけ急激に人気が集まる株を発掘するシステムです。
取引出来るのはネット専業2社と地方銀行24行・証券会社1社のみで、人気ネット証券でも出会うことのできないレアなファンドと言えます。
ネットなら投信購入手数料が10%オフ
FFG証券では、ネット取引に限り株式売買手数料が大幅に安くなります。口座種類によってディスカウント率が異なるものの、いつでも気軽に取引出来る上実質利回りが上がるのは魅力的です。
ネット取引時の売買手数料割引システム | ||
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取引する商品 | マルチ口座 | ネット専用口座 |
株式(現物、信用、IPO、PO) | 30%オフ | 50%オフ |
投資信託、インターネット・トレード専用投信※ | 0%オフ(積立型投資信託は対象外) | 10%オフ |
※投資信託の積立は割引適用対象外
とはいえ、割引なしの株式取引手数料は最安3,450円(税抜)と高めです。対面取引中心かつ売却前提でない現物トレーダーしか、メリットは感じにくいと言えるでしょう。
福岡銀行との口座連携サービスあり
親会社の福岡銀行のインターネットバンキングと口座を連携することで、普段から預金口座を利用している人には「気軽に取引しやすい」と感じるメリットがあります。
【FFG証券で口座連携を行うメリット】
- パスワード入力なしで銀行と証券をスムーズに移動できる
- 銀行口座から証券口座への入金を簡単な操作で即時に実行できる
福岡銀行とFFG証券の両方に口座を持っている人は、口座連携サービスを使うと利便性が増すでしょう。
FFG証券のメリット・向いている人
地元密着型かつ対面取引が中心であるという特徴から、FFG銀行は親会社である福岡銀行ユーザーに向いています。信頼できる会社で自分だけのオーダーメイド資産運用を始めたい人には最適と言えるでしょう。
【FFG証券が向いている人】
- 福岡銀行に預金口座を持っている人
- 同行の営業地域内に住んでいる人
- ほかに全国規模で展開する証券会社口座を持っている人
- 売却前提でない資産運用を検討中の人
FFG証券のデメリット
一方で、投資にある程度慣れている人・売買指示の手軽さを重視する人には、FFG証券は向きません。取引の選択肢が限られており、手数料も決して安いとは言えないからです。
【FFG証券のデメリット】
- 取扱い資産・取引種類が少ない
- ネット取引中心の証券会社に比べて手数料が割高
- 福岡銀行の営業地域外居住者にとってはメリットがない
資産運用を続けるうちに「実質利回りが気になる」「分散投資のリスク低減効果を高めたい」と感じる日がやってきます。手数料が割安で取引選択肢の多い人気ネット証券口座を優先的に検討してみましょう。
中長期資産運用に向く投資信託を中心に、手数料が安く取扱い銘柄数の多い証券会社をまとめました。「どの会社を選べばいいんだろう?」と悩むかたは、こちらの記事を参考にしてみてください。
FFG証券の口座種類・口座開設方法
FFG証券には2つの口座種類があります。サポート体制や取引種類を重視するなら「マルチ口座」・手数料重視なら「ネット専用口座」がおすすめです。
FFG証券の口座種類 | ||
---|---|---|
口座の特色 | マルチ(対面&ネット) | ネット専用 |
取引チャネル | 店舗窓口・ネット | ネットのみ |
取引できる資産 | 取扱いのある全資産 | 国内株式・一部の投資信託 |
口座開設方法 | 郵送または店頭窓口 |
店舗に行かずに自宅で手続きをするなら、公式サイト(リンク)で申込用紙つきの資料を請求しましょう。口座開設にあたっては、本人確認書類・マイナンバー確認書類も必要です。
【FFG証券の口座開設に必要なもの】
- マイナンバーカード
- 本人確認書類(運転免許証、住民票、各種健康保険証、各種年金手帳等)
- 印鑑
- Eメールアドレス
- 振込み等に使う銀行口座番号
マルチ口座を選んだ場合は、申込書類送付後に店舗担当者から電話がかかってきます。口座開設には通常2週間程度を要するため、取引を急いでいる場合は早めに手続きを開始しましょう。
まとめ
FFG証券は、九州に住む投資家なら「サポート体制の整った身近な証券会社」として利用でます。国内株式・他にはない珍しい投資信託ファンドに強く、ネット取引なら手軽かつお得に売買できるというメリットもあります。
一方で、ある程度投資経験のある人にとっては「不便・物足りない」という印象がぬぐえません。福岡銀行ユーザー(もしくは九州在住でない人)にとってはメリットは薄く、FFG証券の取引に当初満足していた人でも、いずれ他の大手証券口座との併用が必要になります。
証券口座をいくつか掛け持ちすることで、取引する資産にあわせたお得かつ便利な使い道が生まれますよ。当サイトで紹介している他社と比較検討してみて、自分に合う口座を選びましょう。
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