楽天・全米株式インデックス・ファンドの評価と利回り(リターン)を解説。購入できるおすすめ証券会社

投資信託

大手証券会社で販売ランキングで「楽天・全米株式インデックス・ファンド」を見かける機会が増えました。米国株全体の動向をカバーできる指標に連動し、世界市場の成長に合わせて着実に利益を狙えますよ。

「インデックスファンド選びで悩んでいる」「リスクも利回りも両方譲れない」という人へ、特徴・運用コスト・ファンド分析・購入におすすめの証券会社を徹底解説します。

楽天・全米株式インデックス・ファンドの特徴・運用実績

楽天・全米株式インデックス・ファンド(以下楽天全米株式ファンド)は、運用資産を米国株に特化した指標連動型の投資信託ファンドです。為替ヘッジ※がないため円高時のリスクが存在しますが、米国株=ドル建て資産に限定していることで、比較的緩やかな価格変動に抑えられます。

外貨建て資産の日本円換算価値について、為替レート変動の影響を減らす(回避する)ことです。為替ヘッジのメリットは、円高に進んだ時の損失を低く抑えられることです。反対に円安に進む場合では、ヘッジ無しの資産に比べて利益が出にくいというデメリットがあります。

指標としている「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」は小~中型株を含む3,000銘柄以上で構成されています。NYダウ(30銘柄)やS&P500(500銘柄)に連動するファンドに比べ、米国市場全体の成長をより緻密に反映できる特徴を持ちます。

楽天・全米株式インデックス・ファンドの基本情報(2019年5月1日時点)
純資産額 404.68億円
基準価格 11,624円
決算回数/年 年1回、7月15日(休業日の場合は翌営業日)
投資先の種類(カテゴリー) 先進国株式(米国大手株)
ベンチマーク CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)
主な組入銘柄 バンガード®・トータル・ストック・マーケットETF(Microsoft Corp.、Apple Inc.、Amazon.com Inc.など)
為替ヘッジ なし
リスクメジャー 運用期間が短く、なし
販売ランキング 楽天証券:1位

SBI証券:9位

投資家からも非常に人気のファンドで、楽天証券を含む数多くの証券会社で取引可能です。純資産額は404億円を超えており、国際株式カテゴリーの投資信託としては上位20位以内※にランクインする規模を誇ります。

※モーニングスター(リンク)より。

運用コストの評価

楽天・全米株式インデックス・ファンドの運用手数料

楽天全米株式ファンドの運用コストは、同カテゴリ―のなかで最低水準(ノーロード/信託報酬0.12%)です。

同程度のコストで運用できる指標連動型ファンドでは、高い人気を誇る「ニッセイ外国株式」や「eMAXIS Slim先進国株式」が挙げられます。左記投資信託はいずれも構成銘柄数=約1,300の別の指標に連動しており、楽天全米株式ファンドは他に比較対象のない最低コストファンドと評価することもできます。

楽天・全米株式インデックス・ファンドの運用コスト(2019年5月1日時点)
購入時手数料 無料(ノーロード)
信託報酬 年率0.1296%
信託財産留保額 0%
売買手数料等(実費) 0.04%程度
実質運用コスト 0.1696%程度

※表内は全て税込表記

【インデックスファンドの比較方法】

指標連動型と呼ばれるファンドは、目標とするベンチマーク(日経平均やNYSEなど)ごとにリターンもほぼ固定されます。比較検討するときは、実質利回りの違いに影響する「運用コスト」を重視して選びましょう。

投資信託の利回りは、こちらの記事でも解説しています→
投資信託の利回りとは?カテゴリー別利回り目安&ファンド比較の必須知識まとめ

運用実績の分析

より多くの銘柄の値動きを反映できるという特徴から、運用実績も同カテゴリ―内では優れています。1年運用した場合のトータルリターンは平均より4~5ポイント離しており、リスクも利益も重視したい人にとって魅力的です。

楽天・全米株式インデックス・ファンドの運用実績(2019年5月29日時点)
運用期間 騰落率 シャープレシオ トータルリターン
1ヶ月 -5.17% 4.66%(3.77%)
3ヶ月 -0.17%
6ヶ月 +2.26% 8.53%(7.12%)
1年 +4.54% 0.69(0.45) 13.11%(8.65%)
設定来 +11.1%

※カッコ()内はカテゴリ平均値。
※参考:SBI証券のファンド紹介ページ(リンク

【参考】運用実績の用語解説
騰落率:基準価額の変動率
トータルリターン:運用資金に対する総合収益(売却益+分配金)の割合
シャープレシオ:リスクに対する運用効率(値が大きいほど運用効率がいい)

設定日からまだ2年も経っていないため、長期運用した場合の成績は未知数です。運用効率を示すシャープレシオはカテゴリー内平均より高く、今後に十分期待できると言えます。

つみたてNISAで運用可能!

楽天・全米株式インデックス・ファンドはつみたてNISA対応!

引用:SBI証券公式サイト(リンク

長期積立&運用を意識する人に向く「つみたてNISA制度」は、現在142本の投資信託ファンドしか適用できません。楽天全米株式ファンドは、貴重なつみたてNISAの投資対象の1つとして指定されています。

通常のNISA口座の非課税枠は年間120万円/最長5年間(ロールオーバー可)までと定められているのに対し、つみたてNISAは年間40万円/最長20年間(ロールオーバー不可)です。年間の非課税枠・運用期間に制限があるものの、期間終了までに非課税投資額の合計は通常NISA制度より200万円多いのが特徴です。
「今は収入が少ないけれど、将来は昇給や転職で運用資金を増やせる」といった状況の投資家におすすめの、長期積立投資に適した制度です。

これから証券口座を開設しようとしている段階の人にも、楽天全米株式ファンドは積立先候補としておすすめできます。

「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は投資目的問わずおすすめできる

先進国株式は、投資する人の多い3つの金融商品(債権・株式・不動産)のなかで最もリスク&リターンのバランスがよいカテゴリーです。運用期間や投資目的に関わらず、資産ポートフォリオを組むなら必ず組み込んでおきたい資産です。

その中でも「堅実に指標連動型で運用益を伸ばしたい」と考えるなら、最低水準のコストでより多くの銘柄に投資できる楽天全米株式ファンドが適しています。米国株かつドル建て資産しか扱わないという性質上、円高に進んだ時の資産価値減リスクが低いのも魅力的です。

「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が向く人

  • アクティブ型ファンド(積極運用型)への投資に不安を感じる人
  • 海外向け投資を始めてみたい人
  • 国内インデックス型のリターン率に満足できない人

【注意】大型株だけ投資したい人には向かない

楽天全米株式ファンドは、組入銘柄として米国小~中型株も多く採用しています。「世界的に知名度の高い大型株にだけ投資して安心を得たい」という人には向きません。

大型株のみ採用したNYダウやナスダック指数とは違う値動きを見せるため、世界市場の動向により注意して運用する必要があります。

購入できる証券会社

楽天・全米株式インデックス・ファンドを購入できる証券会社は次のとおりです。

「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が購入できる証券会社
証券会社名 最低購入金額 積立買付 購入時手数料の優遇
SBI証券 100円 積立買付なら実質無料(全額キャッシュバック)
楽天証券 100円 積立買付なら実質無料(全額ポイントバック)
GMOクリック証券 100円 なし
松井証券 100円 買付方法に関わらず実質無料(全額ポイントバック)
マネックス証券 100円 積立買付なら実質無料(全額ポイントバック)
岡三オンライン証券 100円 買付方法に関わらず実質無料(後日キャッシュバック)
カブドットコム証券 100円 なし
岩井コスモ証券 10,000円 なし
立花証券 参考買付基準価額×口数×10%割増 × なし

SBI証券・楽天証券なら、それぞれ約2,600の投資信託ファンドのなかから他の投資先を探せます。

グループ傘下のネット銀行と証券口座を連携させておけば「ATM入出金手数料&振込手数料の月間無料回数アップ」「ポイント還元率アップ(楽天証券のみ)」といったメリットがありますよ。

口座未開設でも取扱いファンドの一覧と詳細を確認できるので、これから資産運用を始める予定の人も早速チェックしてみましょう。

まとめ

「楽天・全米株式インデックス・ファンド」なら、攻守共にバランスのいい米国株式を業界最低水準のコストで運用できます。設定日からまだ日が浅いものの、運用期間1年までの各実績は、すでに同カテゴリ―内でも優秀です。

連動を目指す指数は3,000以上の銘柄で構成されており、市場成長をしっかり反映させられるのも魅力です。海外投資の第一歩として検討してみてはいかがでしょうか。

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