ロボット・テクノロジー関連株ファンドの評価と利回り(リターン)を解説。購入できるおすすめ証券会社

投資信託

積極運用型(アクティブ型)の投資信託には、リスクを重視するあまりリターンが少ないファンドも珍しくありません。そこでおすすめするのが、どの時代も安定して需要のある産業用ロボットにテーマを絞った「ロボット・テクノロジー関連株F-ロボテック-」です。

為替変動の影響を含む特有のリスクを含みますが、短期・長期ともに安定して10%~20%の高リターンを実現している点が魅力的です。「ロボテック」の特徴や運用実績、購入できる証券会社について紹介します。

「ロボット・テクノロジー関連株ファンド」の特徴

ロボット・テクノロジー関連株F-ロボテック-(以下ロボテック)は、大和投資信託が受託するテーマファンドです。医療や交通運行の現場の効率化を目指す「産業用ロボット事業」の企業株が投資先となり、世界最大の投資マネジメントグループ・アクサ傘下の部門が運用判断を行っています。

ロボット・テクノロジー関連株F-ロボテック-の基本情報(2019年5月1日時点)
純資産額 3,325.49億円
基準価格 13,481円
決算回数/年 年2回、3月13日および9月13日(休業日の場合、翌営業日)
投資先の種類(カテゴリー) 先進国株式(欧米株を中心としたテーマファンド)
主な組入銘柄 キーエンス(日本)、アルファベット(米国)、PTC(米国)、インテュイティブサージカル(米国) 、アマゾン・ドット・コム (米国)など
リスクメジャー 4(やや高い)
販売ランキング 楽天証券:517位

SBI証券:318位

「ロボテック」では、原則として為替ヘッジ※は行われていません。

外貨建て資産の日本円換算価値について、為替レート変動の影響を減らす(回避する)ことです。為替ヘッジのメリットは、円高に進んだ時の損失を低く抑えられることです。反対に円安に進む場合では、ヘッジ無しの資産に比べて利益が出にくいというデメリットがあります。

テーマ投資ならではの「その業界特有のリスク(不祥事によるイメージダウンなど)」が発生するため、リスクメジャーはやや高くなっています。

投資先にはGAFA企業・先進的なIoT機器開発企業が含まれており、純資産額が多いことからも大規模なファンドであることが分かります。

資産構成比

引用:SBI証券の紹介ページ(リンク

「ロボテック」の運用は、資産の80%を占める外国株式で行われています。通貨別では米ドル建て・日本円建て資産が8割以上を占めており、為替変動によるリスクは抑えられています。

【「ロボテック」の資産構成比(2019年4月の月間レポートより抜粋)】

外国株式:81.5%

日本株式:15.7%

現金等:2.8%

※通貨構成…米ドル・日本円・ユーロ・台湾ドル・英ポンド

運用コストの評価

ロボット・テクノロジー関連株ファンドの運用手数料

「ロボテック」の運用コストは、ファミリーファンド方式(複数のファンドが1つのファンドに投資する方式)の投資信託として最も高価な設定です。

ロボット・テクノロジー関連株F-ロボテック-の各種手数料(2019年5月1日時点)
購入時手数料 3.24%
信託報酬 年率1.215%
信託財産留保額 0%
運用管理費等(実費) 0.567%程度
運用中の実質コスト 年率1.782%程度

※表内は全て税込表記

ノーロードファンド(購入時手数料無料)が増えているなかで、運用資金から3%以上もの手数料が徴収されるのは気になります。買付の際は、なるべくキャッシュバック制度がある証券口座を選びましょう。

運用実績の分析

ロボット・テクノロジー関連株の分析

「ロボテック」の直近の運用実績は、短期・長期ともにプラスの動きをとっています。トータルリターンはどの期間においても10%前後を維持しており、高額な運用コストに見合う成果は出ていると評価できます。

「ロボット・テクノロジー関連株F-ロボテック-」の直近の運用実績(2019年4月時点)
運用期間 騰落率 トータルリターン シャープレシオ
1ヶ月 +0.90% +8.88%
3ヶ月 +17.54% +18.85% 0.33
6ヶ月 -6.66% +17.56%
1年 +1.59% +9.65% 0.06
3年 +51.50% +18.38% 0.26
【参考】運用実績の用語解説
騰落率:基準価額の変動率
トータルリターン:運用資金に対する総合収益(売却益+分配金)の割合
シャープレシオ:リスクに対する運用効率(値が大きいほど運用効率がいい)

騰落率をチェックしてみると、3ヶ月で+17.54%・1年で+1.59%と値動きめです。トータルリターンは3年で20%に迫る勢いであり、着実に利益を出したい人とって垂涎のファンドと言えるでしょう。

一方で、シャープレシオの低さから「リスクに対する運用効率はあまり良くない」と判断できる点も気になります。少額投資・老後の資金目的の投資なら、為替リスクのない国内インデックスファンドや債券ファンドへの分散投資も検討しましょう。

分散先のリスク重視型投資信託を見つけるなら、取扱い本数の多い証券会社がおすすめです。人気のネット証券から上位5社を選んで紹介しているので、参考にしてみてください。

投資信託におすすめの証券会社5社を紹介!証券会社の選び方も知っておこう

レーティング&表彰歴

ロボット・テクノロジー関連株F-ロボテック-は、モーニングスター(リンク)のレーティングでは☆5つの評価となっています。

2017年には格付投資情報センター(R&I)編集事業部が発表する「R&I『ファンド情報』賞」の銅賞を獲得しています。

「ロボット・テクノロジー関連株ファンド」が向いている人

ロボット・テクノロジー関連株ファンドが向く人

「ロボテック」がおすすめできるのは、次の条件を満たす人です。

「ロボット・テクノロジー関連株F-ロボテック」が向く人

  • 外国為替の取引経験がある人
  • 3年以上の長期運用を視野に入れている人
  • 国内債券やインデックスファンドなど、低リスク投信にも分散投資できる人

「ロボテック」は為替ヘッジなし・テーマ投資ならではのリスク含有といった特徴を持ち、価格変動の大きい性格を持ちます。短期間(1年未満)の損益で一喜一憂するではなく、どっしりと構えて長期運用で着実に増やしましょう。

長期運用が前提になる以上、ロボテックを購入する場合は「当分使う予定のない現金資産を十分確保できていること」が前提です。低リスク投信にも分散し、なおキャッシュが余る人に向いています。

「興味はあるけどリスクはあまりとれない」とお悩みのかたには、100円や1,000円単位で定期買付を行う積立投資スタイルがおすすめですよ。このさき生活で必要になる預貯金を確保しながら投資を楽しむことが出来ます。

購入できる証券会社

「ロボット・テクノロジー関連株F-ロボテック-」を購入できるのは、次の表で紹介する証券会社です。

「ロボット・テクノロジー関連株ファンド-ロボテック-」が購入できる証券会社
証券会社名 最低購入金額 積立買付 購入時手数料の優遇
SBI証券 100円 積立買付なら実質無料(全額キャッシュバック)
楽天証券 100円 積立買付なら実質無料(全額ポイントバック)
GMOクリック証券 100円 なし
松井証券 100円 買付方法に関わらず実質無料(全額ポイントバック)
マネックス証券 100円 積立買付なら実質無料(全額ポイントバック)
岡三オンライン証券 100円 買付方法に関わらず実質無料(後日キャッシュバック)
カブドットコム証券 100円 なし

特におすすめの証券会社は、業界最多水準の投信取扱い本数を誇るSBI証券・楽天証券です。

グループ傘下のネット銀行口座を証券口座と連携することで、忘れがちな積立購入資金を自動振替で入金できます。

そのほかにも「ATM利用手数料&振込手数料の月間無料回数が増える」「ポイントを投資信託の積立買付余力に充てられる」といったメリットを享受できるため、メイン口座として長く活用できますよ。

まとめ

「ロボット・テクノロジー関連株F-ロボテック-」は、産業ロボット事業を行う世界中の大手企業株を運用する、積極運用型の投資信託ファンドです。為替ヘッジがなく円高時の損失が脅威ですが、米ドル建て・日本円建て資産が中心なので、過度に慎重になる必要はありません。

ネックとなる購入時手数料の高さをカバーするように、トータルリターン・騰落率は極めて優秀です。一方で、シャープレシオ=リスクに対する運用効率は、低い値にとどまるのが気になります。

「”ロボテック”が気になった!」という方は、紹介したおすすめの証券会社で早速詳細をチェックしてみましょう。SBI証券・楽天証券なら、口座がなくてもチャート等の分析に必要な情報にアクセスすることが出来ますよ。

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